| 和議手続の問題点 |
再生手続における解消策 |
| ● 手続開始時期の早期化 ● |
| 破産原因があることが手続開始の原因とされているため,開始の時期が遅れ,事業の再建が困難になる場合がある |
債務者が経済的に窮境にあれば,破産原因がなくても,手続を開始することができる |
| ● 再建計画案の作成時期の弾力化 ● |
| 手続開始の申立てと同時に再建計画案(和議条件)を提出しなければならないが,倒産前後の混乱時に将来を見通した適切な和議条件を作成することは困難である |
手続が開始され,債権届出期間が満了した後の裁判所が定める期間内に,再建計画案を作成し,提出すれば足りるから,適切な計画案の作成が期待できる |
| ● 保全処分の濫用防止 ● |
| 保全処分を濫用する事例がみられる(債務の弁済禁止の仮処分を得て,自らは手形不渡りを免れつつ,下請業者をはじめとする連鎖倒産を招きながら,自らが危機を免れると申立てを取り下げるなど) |
保全処分等が行われた後は,裁判所の許可を得なければ,申立てを取り下げることができない |
| ● 担保権の実行の制限 ● |
| 担保権者は,手続と無関係に担保権を実行することができるため,事業の継続に不可欠な財産が散逸するおそれがある |
1裁判所は,競売申立人に不当な損害を及ぼすおそれがない等の要件を充たす場合には,相当の期間,競売手続の中止を命ずることができる 2担保権付財産が事業の継続に欠くことができないときは,裁判所の許可を得て,その財産の価額相当の金銭を裁判所に納付して,その財産上に存する担保権を消滅させることができる |
| ● 債務者の事業経営及び財産管理処分の適正化 ● |
| 破産管財人,更生管財人のような管理機関を選任する制度がなく,従前の経営者の事業経営や財産の管理処分が適当でない事案について,適切に対応することが困難である |
従前の経営者による事業の継続を原則としながらも,必要がある場合には,これに代わる管財人を選任することができる |
| ● 再生計画の履行確保措置の充実 ● |
| 1和議の成立により手続が終了し,その履行を |
| 監督をする機関が存在しないため,債務者が和 |
| 議条件の履行を怠ることも少なくない |
| 2債権の調査・確定制度がないために和議条 |
| 件を記載した債権表に執行力がない |
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| 3和議条件の不履行に備えて譲歩の取消しや |
| 和議の取消しの制度が設けられているが,前者 |
| はその効力が弱く,後者は申立要件が厳しく, |
| 実効性がない | |
| 1事案により,再生計画の成立後も,監督委員 |
| による監督や管財人による管理を継続すること |
| ができる |
| 2債権の調査・確定制度があり,再生計画で認 |
| められた権利について債権者表の記載に基づく |
| 強制執行ができる |
| 3再生計画の履行を怠った場合には,不履行と |
| なっている債権を有する者の申立てにより,裁判 |
| 所が再生計画を取り消すことができる(和議の取 |
| 消しに比べ,申立要件を大幅に軽減) | |